「育てる力」とは?

 

9月2日(日)に行われた『先生の学校』2周年イベントで、ノンフィクション作家の小松成美さんとトークセッションをさせていただきました。
テーマは「育てる力」

 

 

小松さんは、数多くの人物ルポルタージュ、スポーツノンフィクション、インタビュー、エッセイ・コラム、小説を執筆されていますが、そのなかでも今回は、北海道日本ハムファイターズの栗山英樹監督のコーチングや組織論をまとめた「育てる力」と、神奈川県川崎市にあるダストレスチョークなどを製造する日本理化学工業の障がい者雇用と会社経営の両立を描いた「虹色のチョーク」、この2冊をテーマにトークセッションをさせていただきました。

 

 

トークセッションという形式で対談をさせていただくのが初めての経験だったので、不安で仕方ありませんでしたが、「育てる力」と「虹色のチョーク」を読めば読むほど、栗山監督の魅力、日本理化学工業の魅力にのめり込み、こんな素敵な本を執筆された小松さんとトークセッションさせていただけるなんて貴重な機会すぎる!、そんな感情に変わっていきました。

 

 

チームを2回のリーグ優勝、日本一にも導いた栗山監督

 

私はあまり野球に詳しくないので、栗山監督と聞いても最初はピンときていませんでした。
しかし過去には大谷翔平選手をはじめ、超一流の若手選手が多く所属する日ハムで、どのようなマネジメントをされてきたかには強い興味がありました。

栗山監督は、選手一人一人に「日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢栄一の著書『論語と算盤』を配るそうです。

そして、「論語(=道徳)と算盤(=経済)」を一致させることの重要性を説き、「誠実な振る舞い」や「私心を捨てて組織のために動く」などの『論語と算盤』の哲学を組織を作る上での基礎としていたそうです。

もちろん大谷翔平選手も熟読していたそうで、大谷翔平選手のかの有名なマンダラシートにも、一時期「論語と算盤を読む」と記されていたそうです。

 

 

メジャーでも大活躍されている大谷選手ですが、テレビの画面を通して感じる大谷選手の誠実さは、栗山監督ならではの「論語と算盤」を活用した育成方法にあったのだと実感しました。

 

 

全従業員85名中63名が知的障がい者。働く幸せを実現した町工場

 

神奈川県川崎市にあるチョーク製造会社・日本理化学工業株式会社は、昭和12年に小さな町工場からスタートし、昭和36年に2人の少女を雇い入れたことをきっかけに、障がい者雇用に力を注ぎ、「日本でいちばん大切にしたい会社」として全国から注目を集めました。

現在も社員85名のうち、63名が知的障がい者。一人一人の能力に合った仕事を作ることで、彼らが製造ラインの主戦力となり、社員のほとんどは定年まで勤め上げるそうです。同時に、彼らの作るダストレスチョークは業界シェア1位を誇っています。

今でこそ福祉と経営の両面で注目を浴びていますが、ここに辿り着くまでには数々の苦悩と葛藤があり、それを小松さんは4年かけ取材し、1冊の本「虹色のチョーク」として仕上げられています。

 

「働く幸せ」を実現されている日本理化学工業さんですが、社長である大山さんが障がい者多数雇用を目指したのは、禅寺のお坊さんから「人間の究極の幸せ」についての教えを得たことがきっかけになっているそうです。

 

会社創立は昭和12年ですが、知的障がい者の雇用は昭和35年2人を雇用したのがスタートでした。このような障がい者多数雇用を目指したのは、禅寺のお坊さんから「人間の究極の幸せは、1つは愛されること、2つ目はほめられること、3つ目は人の役に立つこと、4つ目は人に必要とされることの4つです。福祉施設で大事に面倒をみてもらうことが幸せではなく、働いて役に立つ会社こそが人間を幸せにするのです」と教わったからでした。

 

取材を通して感じた「育てる力」とは?

 

 

小松さんとのトークセッションでは、この2冊の書籍を取材することになったきっかけや、小松さん自身のキャリアについても伺っていきました。

そして最後にこのような質問を投げかけさせていただきました。

 

栗山監督、日本理化学工業の取材を通して、「人を育てる」「成長させる」役割を担う人たちには、どういったスキルやスタンスが必要だと思われますか?

 

小松さんはこう答えてくださいました。

「どうしてできないんだ」「なぜできないの?」ではなく、「どうすればできるのか」という視点で関わっていくことだと思います。

そして、日本理化学工業さんのエピソードをいくつかご紹介くださいました。

 

「人を育てる」というのは先生に限らず、子育て中のお父さんやお母さんも、企業で働く人も、誰もが経験することです。

そして、小松さんが教えてくださった「どうすればできるのか」という視点で関わっていく、という言葉には、人の可能性をとことん信じる愛や誠実さを強く感じました。

まさに日本理化学工業さんや栗山さんが大切にされてきたことそのもの。
そして、小松さんご自身も大切にされてきたことそのものであることがを感じました。

 

興味のある方は、ぜひ小松さんの執筆された書籍をぜひ手にとってみてください!!

 

【小松さんの著書ピックアップ】

(1)育てる力/北海道日本ハムファイターズ栗山英樹監督
(2)虹色のチョーク/日本理化学工業
(3)熱狂宣言/ダイヤモンドダイニング松村厚久社長
(4)それってキセキ GReeeeNの物語/GReeeeN

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